業務用エアコンで漏電ブレーカーが落ちる原因は圧縮機の絶縁不良か|30馬力ビル用マルチで2台交換した事例【浜松市】

漏電ブレーカーが落ちる症状は、単なる一時的な電気不良ではなく、圧縮機内部の絶縁不良が進行していることがあります。
特にビル用マルチのような大型機では、原因を曖昧にしたまま復旧を急ぐと、再停止や別系統への負担につながるため、電気系と冷媒系の両面から判断することが重要です。

今回は浜松市にて、ダイキン製30馬力ビル用マルチエアコンで漏電ブレーカーが作動した事例です。点検の結果、インバータ圧縮機と定速側圧縮機の両方で絶縁不良を確認し、2台とも圧縮機交換を実施しました。冷媒回収から圧縮機交換、ろう付け、真空引きまで進めて復旧した内容です。

①依頼背景

浜松市の現場にて、業務用エアコンの漏電ブレーカーが作動するとのことで点検のご依頼をいただきました。

漏電ブレーカーが落ちる場合、現場では
「とりあえず電気系のトラブルではないか」
と見られることが多いですが、業務用エアコンでは圧縮機側の絶縁不良が原因になっていることがあります。

今回は大型のビル用マルチだったため、単なる応急復旧ではなく、どの部位が原因で漏電しているのかを切り分けたうえで、必要な修理まで進める方針で対応しました。

②概要(場所・症状・対象設備)

【場所】浜松市
【症状】漏電ブレーカー作動
【対象設備】ダイキン製 30馬力 ビル用マルチエアコン

今回の特徴は、圧縮機が1台だけではなく、インバータ圧縮機と定速側圧縮機の両方で不具合が出ていたことです。
この規模の機械では、原因を一つに決めつけず、系統ごとに丁寧に切り分ける必要があります。

③診断

点検を進めた結果、インバータ圧縮機・定速側圧縮機の両方で絶縁不良を確認しました。

漏電ブレーカーが落ちる時に大事なのは、
・本当に圧縮機が原因なのか
・1台だけなのか複数台なのか
・応急対応で済むのか
・交換まで必要なのか
を整理することです。

今回は、片側だけ直して終わる状態ではなく、2台とも交換しないと安定復旧が難しいと判断できる状態でした。

④原因特定

今回の停止原因は、インバータ圧縮機と定速側圧縮機の両方に発生していた絶縁不良です。

圧縮機の絶縁が落ちると、通電時に漏電ブレーカーが作動し、設備全体が正常に運転できなくなります。
この状態では、表示だけ消したり一時的に通電を戻したりしても、根本は何も解決していません。

今回の重要なポイントは、漏電ブレーカー作動を単なる電装部品の不具合として終わらせず、圧縮機そのものの状態まで確認して原因を確定したことです。

⑤修理方針

今回の方針は、絶縁不良が出ている2台の圧縮機を交換し、冷媒系統も含めて正常な運転状態へ戻すことでした。

そのため、次の流れで進めています。

・冷媒回収を行う
・既設圧縮機を取り外す
・新品圧縮機を搭載する
・ろう付け接続を行う
・真空引きで系統状態を整える
・復旧確認へ進む

大型機では、圧縮機交換そのものだけでなく、前後の冷媒処理と接続品質が修理の成否を左右します。

⑥作業工程

今回の作業は、概ね以下の流れで進めました。

・冷媒回収作業
・既設圧縮機の取り外し
・新品圧縮機の搭載
・吐出管、吸入管のろう付け接続
・防音材の復旧
・真空引き
・復旧確認

⑦結果確認

今回の対応により、漏電ブレーカー作動の原因となっていた圧縮機不良に対して、必要な交換作業まで進めることができました。

重要だったのは、
・漏電ブレーカー作動の原因を圧縮機絶縁不良まで特定できたこと
・インバータ側と定速側の両方に不具合があると判断できたこと
・2台とも交換する判断ができたこと
・冷媒回収から真空引きまで一連で進めたこと
です。

単に「ブレーカーが落ちる機械」ではなく、
「なぜ落ちるのか」「何を交換したのか」が整理できたことが、この事例の価値です。

⑧判断ポイント・ご相談について

今回の事例で重要だったのは、漏電ブレーカー作動を電気系の軽い不具合と見なさなかったことです。

業務用エアコンで次のような症状がある場合は、早めの点検をおすすめします。

・漏電ブレーカーが落ちる
・再投入してもすぐ止まる
・圧縮機不良を疑っている
・大型ビル用マルチで復旧方法に迷っている
・修理か更新かも含めて判断したい

特に大型機では、原因を曖昧にしたまま応急復旧を繰り返すより、原因部位を確定したうえで立て直す方が結果として早いです。

同様の症状でお困りの方は、京匠技研株式会社までご相談ください。