器の大きい人とは その3

失敗や裏切りもすべて材料にして前へ進む

器が別格な人間は、躓いた時の姿勢がまず違う。
普通の人なら落ち込んだり誰かを責めたり運の悪さを嘆いたりする場面でも
静かに状況を見つめている。
そして、次の一手を考えることに時間を使う。

例えば、大きな計画が頓挫した時でも誰が悪いなどと探し回ることをしない。
まず、起きた事実をそのまま受け止める。
そこから何が足りなかったのか、どこに盲点があったのかを丁寧に拾い上げる。
失敗を原因ではなく材料として扱うのだ。

裏切りにあった時でも同じだ。
心の中では悔しさや怒りが当然出てくる。
だが、そこで立ち止まらない。
この経験で、人を見る目がもう一段階磨かれたと捉える。
怒りを燃やす代わりに次の判断力を強くする方向に使う
だからこそ、同じ裏切りを二度と食わない。

器の大きい人間にとって、失敗とは自分を削る出来事ではなく、自分を磨く出来事なのだ。
倒れたように見えてもそのままでは終わらない。
周りが驚くほどの速さで立ち上がり、前より強い足取りで前へ進み始める。
一度大きくつまづいてもまるで別人のように戻ってくる人間がいる。
それは、偶然ではなく失敗の扱いが普通の人と全く違うから。
叩くほど強度が増す金属のように困難が加わるほど粘りが生まれ、判断の精度も増していく。

失敗を恐れず、裏切りにも折れず、どんな痛みも前進に変えてしまう。
この反発力こそが、器が別格な人間の底力なのだ。
仮にあなたが今、思い通りにいかないことがあってもそこで下を向く必要はない。

大事なのは、出来事そのものではなく扱い方なのだ。
器の大きい人間は、そこに一切の無駄を残さない。
すべてを未来の力に変えていく。
それが強さの源泉だから。

続きは次回…









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