器の大きい人とは その4

目の前よりその先を読む段違いの先見性の眼を持っている

器の大きい人間は物事を見る物差しがまず違う。
多くの人が、今日・明日・今月で判断するところを5年後、10年後を当たり前のように見据えている。
だから、同じ景色を見ていても結論が全く違ってくる。

例えば、周りが焦って飛びつく話があっても
短期的な旨味だと判断すれば静かに退く。
逆に今は地味で成果が見えにくくても
この先で花が開くと感じたら迷わず時間も労力も注ぐ。
ここにブレはない。
本当に強い者は勝つタイミングを見誤らない。

今勝つ必要がない時には、あえて勝負に出ない。
それどころか、わざと引くことさえある。
目先の数字や評価より未来の形を整えることを優先するのだ。
だから、外から見るとのんびりしているように見える時がある。
だが、実際は違う。
ずっとその先の地図を見て今どの位置にいるのかを確認している。
無駄に焦らないし一喜一憂に振り回されない。
自分のペースを崩さないのだ。
周囲が浮足立っている時ほど落ち着いていられるのは、この長期視点があるから。
今は耐える時だ。ここで動いては芽をつぶす。
ここは一気に踏み込んでいい。
こうした判断がほとんど直感のようにできる。
そして、長期で物事を捉える人間ほど、裏切りや失敗の扱いも上手い。
なぜなら、目の前の出来事で評価を決めないからだ。

今日の負けが10年後の勝ちにつながることさえある。
一歩戻って三歩進むことを恐れない。
器の大きい人間とそうでないものの差は、この時間軸の広さだ。
周りが目先の勝利に喜んでいる間に、10年後の勝ち筋を固めている。
気付いたころにはもう勝負が終わっている。
これが格の違いというやつ。


焦らない、流されない、惑わされない。

ゆっくりに見えても確実に未来を作る。
これが器の大きい人間の段違いな眼である。

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