縁起について
縁起という言葉は、
運がいいとか、巡り合わせがいいとか、
そういう意味で使われることが多い。
だが、私は少し違う捉え方をしている。
縁起は、偶然ではない。
積み上げの結果じゃないかと。
人との縁も、仕事の縁も、
突然降ってくるものではない。
普段の態度。
言葉の選び方。
約束の守り方。
困った時の立ち振る舞い。
そういった小さな行動が、
静かに積み重なった先に、縁は生まれる。
縁ができる瞬間は派手じゃない。
けれど、縁が残るかどうかは、
いつもそこに出る。
縁起がいい人というのは、運がいい人ではない。
縁が続く人だ。
一度きりで終わらない。
次につながる。
また声がかかる。
それは、印象的なことを言ったからでもない。
派手なことをしたからでもない。
当たり前のことを、当たり前にやってきた結果だ。
縁が切れる時も、実は分かりやすい。
調子がいい時だけ近づく。
都合が悪くなると距離ができる。
約束が軽くなる。
返事が遅くなる。
言葉が雑になる。
そういう小さな乱れが、
気づかないうちに縁を削っていく。
縁起とは、
目に見えない信用残高のようなものだと思っている。
一気に増えることはない。
だが、一度の不義理で大きく減る。
だからこそ、日々の扱い方が効いてくる。
だから、自分は縁起を大事にする。
人に対しても、仕事に対しても、環境に対しても。
良い縁を引き寄せたいなら、
まず自分が縁を粗末にしないことだ。
誠実にやる。
雑に扱わない。
逃げない。
それだけで、縁は自然と残る。
残った縁が、次の縁を連れてくる。
縁起がいいというのは、特別な才能ではない。
縁が切れない生き方をしているかどうか。
それだけの話なんだ。

