浜松市で25馬力業務用エアコン修理|ダイキン ビル用マルチの冷媒漏れを窒素加圧ガス漏れ検査で切り分け、室外熱交換器漏えいを特定(10HP+15HP連結)
① 依頼背景
浜松市にて、ダイキン工業製の業務用エアコン(ビル用マルチ)で「ガス欠の疑いがある」とのご相談をいただきました。
冷媒不足は、冷媒を補充すれば一時的に復旧することもあります。
ただし、漏えい箇所が残ったままでは再発しやすく、結果として停止時間も修理コストも大きくなります。
今回の現場では、まず「どこが漏れているのか」を曖昧にせず、窒素加圧による気密試験で確実に切り分ける方針で進めました。
② 概要(場所・症状・対象設備)
- 場所:浜松市
- 症状:ガス欠(冷媒不足)疑い
- 対象設備:ダイキン工業製 ビル用マルチ 25HP
- 構成:10HP+15HP 連結
今回のようなビル用マルチは、単純に「配管が長いから漏れているだろう」「室外機側だろう」と決めつけると外します。
室内側、冷媒配管、室外機、さらに室外機間の均油管まで含めて整理しないと、正しい結論に辿り着けません。
③ 診断
今回の切り分けで最も重視したのは、系統を分けて圧力の動きを見ることです。
冷媒回収モードで回収作業を行ったあと、閉鎖弁(サービスバルブ)を閉めて、
- 室内側
- 冷媒配管側
- 室外機15HP側
- 室外機10HP側
- 均油管
というように、漏えいの可能性がある場所を分割して加圧できる状態をつくりました。
使用した窒素は約7m³。
加圧ポイントも1か所ではなく、複数の圧力計を取り付けて同時監視できるようにしています。
ここで大事なのは、ビル用マルチでは理屈どおりに均圧しないことが珍しくないという点です。
電子膨張弁が絡むため、液管・ガス管が「当然つながっているはず」と思って見てしまうと、圧が乗っていないだけなのに漏えいと誤認したり、その逆を起こしたりします。
だからこそ、感覚ではなく、圧力計を増やして「今どこに圧がかかっていて、どこが下がっているのか」を見える状態にすることが重要です。
④ 原因特定
検査の結果、親機側で大きな圧力低下を確認しました。
子機側でも圧力低下は見られましたが、こちらは大きくはなく、スローリーク傾向と考えられるレベルでした。
一方で、
- 均油管
- 冷媒配管側
については、圧力の下がりを確認していません。
この時点で、配管系統を広く疑うより、室外機側を重点的に追うべき状態だと判断できます。
その後、室外機側にて蛍光剤を用いて確認を進めた結果、室外熱交換器での漏えいを確認しました。
つまり今回のガス欠疑いは、単なる補充で済ませるべき案件ではなく、室外熱交換器漏えいを起点とした冷媒不足だったという結論です。
⑤ 修理方針
今回の方針は、最初から最後まで確実性最優先です。
- 冷媒回収後に系統を分離する
- 室内側・配管側・室外機側・均油管を分けて見る
- 圧力計を複数設置し、均圧しないケースでも読み違えないようにする
- 圧力低下の出方から、疑うべき範囲を絞る
- 漏えい箇所を確定する
この手順を踏むことで、
「たぶんここだろう」ではなく、根拠を持って修理対象を決めることができます。
ガス漏れ検査で一番避けたいのは、曖昧なまま部品交換や補充に進んで、再訪・再停止を繰り返すことです。
止めにくい現場ほど、最初の切り分け精度が重要になります。
⑥ 作業工程
- 冷媒回収モードで回収作業を実施
- 閉鎖弁(サービスバルブ)を閉め、系統を分離
- 室内-冷媒配管-室外機15HP-室外機10HPに分けて加圧準備
- 室外機内部側/冷媒配管側(ガス管・液管)/低圧ライン側など、複数箇所に圧力計を設置
- 均油管も含め、各系統に窒素を加圧
- 圧力の挙動を確認しながら保持状態を比較
- 親機側の大きな圧力低下を確認
- 室外熱交換器漏えいを特定
- 後日、熱交換器交換へ進む判断を実施
今回のような連結ビル用マルチでは、1本のゲージだけ見ていても判断を誤りやすいです。
「どこに圧がかかっているか」を複数点で把握しながら進めることで、漏えい箇所の切り分け精度が大きく変わります。







⑦ 結果確認
今回の検査では、
親機側で大きな圧力低下
子機側でスローリーク傾向
均油管・冷媒配管側は異常なし
という流れで切り分けを進め、最終的に室外熱交換器漏えいを特定しました。
ガス欠という結果だけを見ると「冷媒を足せば一旦動くのでは」と考えがちですが、実際には原因を特定しないまま補充しても再発する可能性が高く、現場負担も費用も増えます。
今回は、窒素加圧による系統分離と圧力監視、さらに蛍光剤確認まで行ったことで、修理対象を明確にしたうえで次工程へ進める形になりました。
⑧ 判断ポイント(同様の症状でお困りの方へ)
業務用エアコンのガス欠や冷媒不足は、
「とりあえず補充」
で済ませるほど、あとで痛い目を見やすい不具合です。
特にビル用マルチや連結機では、
- 室内側なのか
- 配管側なのか
- 室外機側なのか
- 均油管まで疑うべきなのか
を整理しないまま進めると、誤判定や再訪につながります。
同様の症状でお困りの方は、
- 機種(メーカー)
- 馬力
- 症状(いつから・どの程度)
- 過去の冷媒補充歴
- エラーの有無
が分かる範囲で構いませんので、お知らせください。
京匠技研では、冷媒漏れの切り分けから、修理か更新かの判断まで根拠を持って整理いたします。

